朝からこれほどTVに釘付けになったことはありません。
最終ホールのパッティング前に2打差があっても、ドキドキしました。
優勝の瞬間、涙が出そうになりました。
松山英樹選手、マスターズ優勝おめでとうございます。
日本ゴルフ界の夢を叶えた瞬間をライブで観られたことは幸せです。
日本人は勝てない、そんな思い込みも払拭してくれました。
松山選手が優勝できた理由は、連日マスコミでも報道されています。
技術的なことはわかりませんが、それ以外でとても気になることがありました。
1つは、感情のコントロール
過去には、ミスショットをすると彼はゴルフクラブをへし折ったり、ミスを引きずったりして、スコアを落としたことがあったそうです。
ところが、マスターズでは、ミスショットがあっても冷静で、笑顔が随所で見受けられました。
インタビューでも「良いスタート切ったんですけど、その後なかなか思うようなラウンドが出来なくてイライラしていた。キャディの早藤にも当たったり、チームのみんなに迷惑かけたりとかしてる中で、何をやっているんだろうっていうのがハッと気づくことがあって」と答えていました。
イライラで眉間にしわを寄せていては筋肉が緊張して本来の動きはできません。
笑顔でいると精神的にもリラックスでき、筋肉も柔らかく動かすことができます。
メンタルスポーツと言われるゴルフで、感情のコントロールはとでも重要なことがわかります。
そして、もう1つは、コーチを付けたこと
松山選手は今までコーチを付けていませんでした。
彼は一流です。自分で打って、自分で修正をして結果を出してきました。
第三者の意見を必要とは感じていませんでした。
しかし、2017年9月以降ツアーでの優勝から遠ざかっていました。
スイングに悩んでいた際に目沢秀憲コーチに出会った松山選手は
「話していく上で自分が大事な所を忘れていたとか、そういう所もあった」と気づきを明かにしました。
そのときに「自分が正しいと思いすぎていた」と感じていたのかもしれません。
コーチを付けることで、主観が客観にかわります。
そのときに大きな気づきを得ることも多いのです。
自分で決断をして成功をし続けた人は、自分を信じていますが、往々にして他人の意見を聞かなくなります。
これは会社経営者でも同じです。
優れた経営者であれば、当然自分の決断で経営をしてきたはずです。
さらにステップアップする経営者は、コーチを付けて主観だけでなく、客観的な目も参考にしています。
どんなに優れた人でも、思考にはクセがあります。
思い込みがあることもありますが、本人が気付いていないことが殆どです。
それを客観的に観るためにも、第三者であるコーチが必要になってきます。
ときには耳に痛いことを言われるかもしれませんが、それを受け止めるだけの度量もあってこそ経営者です。
質問を投げかけるだけでも、考えがまとまることや新たな発想が湧き上がることもあります。
以前、ある経営者から「自分の能力をもっと引き出して欲しい」とコーチングの依頼がありました。
話を聞いていくと、本人の気づかなかった思考のクセに気付かれました。
その気づきだけで、部下に対する教育やマネジメント方法も変わったのです。
ご自身では気付かないことや思考のクセに陥ったときには、コーチがサポートしてくれるだけで業績が上がります。
意思決定をしなければならない孤独な社長には、支えるコーチが必要です。