「御社では、優秀な社員が辞めていっていませんか?」

社員が退職するのは社長にとっては辛いものです。
なかでも、優秀な社員が辞めていくのは、期待していただけにショックです。

一般的な退職理由としては、
1.人間関係
2.給与・勤務時間などの労働条件
3.仕事がつまらない

などがありますが、こと優秀な社員には違った退職理由が浮かび上がってきます。

その1つが、将来に対する不安です。

・この会社に将来性はあるだろうか?
・今後、給与などに期待が持てるのだろうか?
・やりがい生きがいがもてる職場なのか?
・長く働け、よい人生を送ることができるだろうか?

仕事を一生懸命にやっているからこそ、将来に対して様々な不安が出てきます。
不安になるのは、漠然とではありますが、先が見えないからです。

先が見えないのであれば、先を見えるようにして、不安を解消すればいいのです。

それには、社長が企業理念を言語化し、5年後10年後のビジョンを社員に示すことです。

「そんなこと言ったって、そんな先のことなんかわからないでしょ!」と真面目な社長はおっしゃいます。

でも、こうありたい、こんな会社にしたい理想の姿はあるはずです。
それを言語化、映像化・視覚化にすることで、社員に夢を与えることができます。
夢があれば、社長も社員もワクワク仕事ができるはずです。

小さな会社が、優秀な学生や中途社員を採用するときには、これだと思った人を一本釣りしていました。

そのときに、社長は「将来はこんな会社にする」と熱くビジョンを語ったものです。

ビジョンを語った時点では、とても達成できそうにないことかもしれませんが、ソフトバンクや楽天、セブンイレブン、ニトリなど、それを実現してきた企業は枚挙にいとまがありません。

ビジョンがあるからこそ、現状からビジョンまでに何をしていけばよいのか、戦略・戦術を作ることができます。

最初は、小さな一歩であっても着実にビジョンがあるから、それに向かって進んでいくことがでるのです。

企業理念やビジョンがしっかりしてできていても、人間ですから仕事に追われて忘れてしまうこともあります。

それを防止して、社員に理解・浸透をさせるためには、とにかく言い続けることです。

企業理念や将来のビジョンは、社長や経営幹部が機会あるごとに語り続けます。

全体会、幹部会、ミーティング、朝礼など、詳しく説明する機会を作ることも必要ですし、ちょっとした時間でも常に語り続けることです。

また、社内にも企業理念や将来のビジョンを掲示しておきます。
名刺に刷り込む、社名の前には必ず理念を言う、トイレにも掲げておく、などなどいろんな工夫をして理解・浸透に努めます。

何度も語りかけることで、社員も「大風呂敷を広げたかと思ったけど、こりゃあ社長は本気だぞ」と本気度が伝わっていきます。

これだけ徹底すれば、やらざるを得ませんから、ビジョンが達成できる確率もあがっていくのです。

あなた様の会社では、どれだけ企業理念がてっていされていますか?