御社は、風通しの良い組織になっていますか?
下の項目に3つ以上チェックが入れば風通しの悪い組織なのかもしれません。

・社員間の会話が少ない
・仕事が協力し合えていない
・何事も失敗は許されない
・意見を言っても取り上げてもらえない
・指示されたこと以外はしない
・情報が共有できていない
・部下は上司の意見に合わせている
・イエスマンが出世をしている
・ミスを上司に報告しづらい
・陰口を言う社員が多い
・指示命令が通りにくい
・お局様がいる
・叱られることはあっても褒められることはない

さて、いかがでしたでしょうか?

組織内の風通しが悪くなると、社員間の会話も少なくなり、会社の雰囲気もよどんできます。

何を言っても会社や上司は取り上げてくれないからと指示待ち社員を増産させてしまうことにもなりかねません。

すると、上司に忠実なイエスマンだけが増え、自ら何かを考えて実行しようというチャレンジ精神も失っていきます。

このような組織になると、社員の意欲も失せ、離職率が高くなり、業績も悪くなります。

しかし、それをいち早く感じとっているのは社員であり、上司や社長は状況が悪化するまで気付いていないことも多いのです。
まるで「ゆでがえる」のたとえのように。

風通しのよい組織にするためには、コミュニケーションを活発にさせるべきとコミュニケーションに力をいれる場合もあります。

しかし、いくらコミュニケーションの技術だけを学んでも、それは表面的な効果しかありません。

風通しのよい組織にするには、コミュニケーションの技術も必要ですが、それ以上に大切なことが3つあります。

組織の風通しを良くするために大切な3つの方法

1.会社の企業理念・ビジョン・目的を全員が理解をする

自分の意見が採用されない、聞いてもらえないのはなぜでしょうか?
社長や上司は、何を根拠にして意見を言っているのでしょうか?

風通しが悪い会社というのは、各自の判断基準がまちまちであることが多いのです。

会社内の判断基準を同じにするには、企業理念やビジョン、会社の目的を全員が理解し、それに基づいて行動することです。

会議では「ビジョンを達成するための方策やアイデアがあれば、発表して下さい」と議長が発言を促します。

「我が社の企業理念から考えると・・・」
「ビジョンの達成を目的にするためには・・・」
と社員が発言すれば、社長も上司も社員の意見を無視するわけにはいかなくなります。

また、上司も企業理念やビジョンから離れた自己中心的な発言や指示・命令は出来ないようになるのです。

企業理念やビジョンに基づいた発言をすれば、無用な意見や指示命令は少なくなっていきます。

そのためには、社長が企業理念・ビジョンを言語化して、社員にわかりやすく伝えなければなりません。

2.勝手な思い込みや不要な信念・価値観を取り除く

風通しの悪い会社の特徴として、会社間の会話が少ないなど、社内の人間関係が良くないことも要因の1つとしてあげられます。

人間関係が悪いのは、価値観を押しつけたり、ぶつかり合ったりするからであり、自分の意見が通らない、自分は受け入れられていないと感じるからです。

人間の価値観は人それぞれ、十人十色です。
まずは、他の人の価値観は自分とは違うんだということを理解する必要があります。
そして、自分の価値観や信念を知ることです。

各人の価値観は今までの人生のなかで出来上がってきています。

子供のころに親に褒められることがなければ、他人から褒められたとしても皮肉を言っているようにしか捉えられないのもその人の価値観です。

社長が会社員だった時代に超ワンマン経営の会社に勤めていれば「社員は命令には絶対に従うべきだ」という信念が出来上がっても不思議ではありません。

その価値観がその人の言動を支配しています。
良くない価値観や信念は取り除いてやる必要があります。

「○○しなければならない」「○○は出来ない」ことを書き出してみると、その人の価値観や信念がわかってきます。

これには単なるコミュニケーション研修ではなく、価値観を知る研修が必要です。

3.よいところに目を向け、承認する

日本では昔から、出来て当たり前、出来ないと叱る文化が根付いています。
この文化は、役職上位者が自分たちは叱られて成長した、という経験があるため、部下には厳しくした方が成長するという価値観ができあがっているからです。

これを繰り返していると、上司の顔色を見て忖度するようになります。
すると萎縮をして受け身になってしまいますから、自分から意見を言おう、行動を起こそうとはしなくなります。

風通しを良くするには、出来たことに目を向けて、承認することが必要です。

だれでも自分の行動に対する不安はあります。その不安をなくすためには他者からの承認が不可欠になります。

承認されれば自己重要感(自己肯定感)が満たされるので自信を持ち、進んで発言し行動するようになっていきます。

叱る文化から承認する企業文化にしていくには、思考回路を日々意識しながら修正することが重要です。

風通しの良い組織を作る3つの方法は、実行されていますか?