3月4日の日本経済新聞に「新しい働き方」と題して、リモートワークにおけるコミュニケーション不足の記事がありました。
その中で、1on1(ワン・オン・ワン)が取り上げられています。
1on1は、部下と上司のコミュニケーションを解決するためのミーティングです。
上司が部下の目標設定や進捗確認をしたり、相談を受け付けたりしています。
しかし、目標や進捗の遅れの理由を問い詰めたり、できていないことを上司が追求することは、部下のやる気をそぎます。
従来のミーティングでは上司が一方的に話すことが多く、言いたいことがいえる上司は満足します。
一方、部下は上司の意見を押しつけられるだけになってしまい、1on1ミーティングに積極的に参加しようとはしません。
これでは、上司と部下のコミュニケーションが取れているとは言いがたいのです。
私達が考えている1on1は、ミーティングをすることで、自己効力感を高め、やる気になってもらうことです。
その目的のためには、部下が話す時間を7割にします。
部下が困っていること、挑戦したい仕事、成功したこと、将来のなりたい姿、必要とするサポートなどを話してもらいます。
上司はいつものクセでついアドバイスをしたくなりますが、そこはぐっとこらえて傾聴をしてください。
そして、部下が自分で考えて、答えを出すことで、自発的な行動ができるようになります。
そのために、部下に質問を投げかけます。上司は答えを教えたくなりますが、聞かれない限り教えてはいけません。
あくまでも、上司は部下の意見を引き出すための存在です。
質問する内容の例としては、
・自分でできたと思うことは?
・どうやってやったの?
・上司との関わりで良かったことは?
・これからやりたいことは?
・どうやっていきたい?
などです。
このような1on1ミーティングをしていると、部下は上司が自分のことを大切にしてくれている、信頼してくれていると思うようになります。
上からの押しつけではなく、自分が考えて行動していることを上司が認めてくれていると強固な信頼関係ができていくのです。
そのためのコーチング研修を弊社が行うこともあります。
さらに、1on1ミーティングの効果として、自分で考えて行動できるようになるため、社員の能力が伸びていき、自律型人材が育成できます。
1on1ミーティングは週1回のペースで行うことが多くなっています。
なかには毎日行っている会社もあります。
毎日やる1on1ミーティングは、2~3分で充分です。
内容は、
・今日一日、頑張ったこと
・今日、出来たこと
・今日、成長したと感じたこと
を部下に話してもらっているだけです。
上司はそれを「なるほど」「素晴らしいね」「どうやってやったの」などと承認をします。
たったこれだけのことですが、毎日1on1をすることで、部下は仕事に対して日々自分が成長していることが実感でき、自己有用感がアップしていきます。
仕事の面白さも増し、もっと成長をしようとする原動力になり、次のテーマも自ら見つけていくのです。
御社ではどのように1on1ミーティングをされていますか?
1on1ミーティングにご興味があれば、ぜひこちらからご相談ください。