「あの人って、頑固だよね」
「そうそう、相当な頑固者ですよね」
このように他人の性格について話すこともあると思います。
ところが、「どんなところが頑固だと思う?」という会話にはならないことが多いのではないでしょうか?
それは、頑固というイメージを各人がすでに持って、それぞれのイメージをその人のある部分に照らし合わせているからだと思います。
頑固のイメージは、父親や教師の影響が大きいかもしれません。
父親からは、自分の考えること、することに対して常にダメだと言われ、その考えを一切変えなかった姿が「頑固」に対するイメージを植え付けた可能性があります。
このように、自分のいままでの知識や経験によって得られたイメージで、人の性格を見てしまうことが多いはずです。
だから、父親や教師に似た言動を取る人を「頑固」だと考えるようになります。
一旦「あの人は頑固だから」とレッテルを貼ってしまうと、もうあとは自動反応で決めつけることができます。こうしておくと、考える必要がないので楽です。
頑固な人に対しては父親に対するのと同じように「何を言っても無駄だと決めて距離を置く」ことで、本人は自己防衛ができ、安全なところに身を置けるのです。
ではなぜ、父親は頑固に反対をしていたのでしょうか?
そこには、本当の理由があるはずです。
子どもの行動を心配をした親心からだったのかも知れません。
父親が失敗したことを子どもにさせたくないと考えていた可能性もあります。
もしも、父親の本心を知っていたら、「頑固」に対する見方は変わったでしょうか?
多分、自分のことを心配してくれている父親になったはずです。
真意を知らずに言動の一側面からだけで、判断をしてしまうのはお互いにとって、よいことではありません。
では、どのようにすればいいのでしょうか?
「どうしてダメなのか?」と質問をすればいいのです。
「ダメ」を言われ続けると感情が高ぶって冷静でいられなくなるかも知れませんが、真意を聞くことがお互いのギャップを埋める最も良い方法です。
職場でも、このような思い込みや勝手なイメージ付けで、仲間を判断してしまっていることがあります。その判断は、ほとんどがよくないことなのです。
違った面からその人を見てみるとイメージは大きく変わる可能性があります。
見方を変えると、過去に感じたイメージは変わるのです。
「認め合う1時間コミュニケーション・ワークショップ」を体験するとそのことがよくわかります。
このワークショップを終えると、「こんなワークショップなら、いつでも参加したい」と言われる程、見方が変わります。
それによって、職場の仲間が認め合い、よいチームワークが生まれる第一歩になるのです。